内藤歯科医院

呼吸と咀嚼

呼吸と咀嚼


>>呼吸の管理

人間らしさは、食べる管理と息を吸う管理

 呼吸には三つの役割があると思います。息を吸って、脳から脊髄に脊髄液を循環させるポンプのような作用をします。
これを一次呼吸と言います。息を吸って、酸素を交換し、血液に送る。これを二次呼吸と言います。もう一つは精神的な力、リンパの流れ、気の流れ、そして脳に関しての働きです。これらの三つの呼吸を日常生活の中で行っています。
 しかし、単に息を吸っていてはダメだと思います。呼吸の管理は、健康の管理だと思います。腹式呼吸をするように、呼吸の吸い方、吐き方がすごく大事だと思います。息を吸っていれば生きていますが、呼吸は、体を支えるエネルギーを得るものです。そのエネルギーは、見えているものと、見えていないものを口から取り入れます。
 一生涯を通じて、ただ息を吸っているのではなく、体の活性化をさせるために、気としての呼吸、腹式呼吸を行うことも大事です。呼吸維持をさせていくために管理が大切だと思います。

>>咀嚼の管理

 咀嚼は、一生機能しなければいけません。噛むことは、摂取して、食物を胃の中に入れて、エネルギーを吸収して、また、脳に刺激を与えることや、姿勢を維持させていきます。生涯を通じて、噛み方をどうするかということを生まれた時からプログラムを考えなければいけないと思います。常に、どこで噛んでいいのかということを自覚し、噛み合わせを理想の状態に保たなければいけません。
加齢とともに、歯の咬耗によりだんだん丈が縮まり思うように噛まなくなり、最終的に歯を失います。噛めなくなってくると、呼吸も大変になってきます。呼吸と噛み合わせはいつも一体なものだと思います。
 生涯を通じて呼吸と咀嚼を見ていかなければいけません。ただ食べればいい、ただ息を吸えばいい、では人間らしさが出てきません。人間らしさは、呼吸をすることと、食べることの管理だと思います。何十回噛みなさい、なんて、動物には言えませんからね。人間らしさは、食べる管理と息を吸う管理なのです。

>>呼吸・咀嚼の十二訓

・ 呼吸で大切なこと
鼻呼吸をする
口呼吸を防ぐ
時に呼息(はくこと)を長くする
腹式呼吸を意識してみる

・ 咀嚼で大切なこと
よく噛む
口唇を閉じて飲み込む
片噛みをしない
姿勢を正しくする
顎の体操をする
噛みかたで顎の位置を修正する
(聴力計測による)

・ 呼吸・咀嚼で大切なこと
噛み合わせからの首こりを治す
咀嚼呼吸筋を鍛える
(横隔膜運動・咬合訓練)